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未来のためにすべきこと (1) [ジャズ日記]

2013年8月4日(日)
未来のために今すべきこと(1)
 
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20歳であれ50歳であれ、どんな立場の人であれ、未来のために準備中の人と会ったり、話したりするのは大好きだ。
 
先日のMBAのレクチャーも3回ともとても楽しかった。こちらが伝えようとしている理論を、受講生は企業内で経験しているのだろう。日常の経験や疑 問に説明がつくのが楽しいのだ。それが理論というものだし、会場が楽しんでくれていると僕も楽しくなってしまう。まだ社会に出ていない学部生に教えたり ディスカッションするのも楽しいのだが、それとは異質の楽しさがMBAにはある。
 
「私は、今、何をすべきか。何を準備すべきなのか」
これは多くのMBA受講生が抱えている問題であり、学生が悩んでいる問いでもある。未来のためにどんな準備をするかという問題が難しいのは、投資が難しいのと同じ理由から来ている。
  1. 将来のことは誰にも予想できないから、何に投資すべきかの問いには正解はない
  2. けれども、今、何かに投資(自己投資も含む)しておかなかったら、将来のリターンは確実にゼロかマイナス(他の人が投資している場合)になる
  3. 明日のために、今、投資しておくべき正解を知りたい
この問いを若者のキャリアで考えてみよう。20歳の若者が、10年後何になっているかわかるはずもないから、今、何に自己投資すべきかわからない。海外の仕事に就くのなら英語をやるべきだが、財務や人事に進むかも知れない。
 
結 局、考えれば考えるほど、今、何に自己投資するのがよいか正解が見えなくなる。でも時間という貴重な資源を無駄に使うことほど愚かなことはないから、何か に自己投資すべきなのだ。「とりあえず語学かな」、「専門学校で資格試験コースでも登録しておくか」、などという「解」になりがちである。
 
投資の世界でもそういう人はたくさんいる。周囲に振り回されて、ブームを追いかけていくタイプだ。
 
人気のある銘柄は需給関係からたいていは高値がついている。こういう人は高値づかみをして、人気がなくなると不安になって安値で売る。これを何度も繰り返して、自分の資産をマーケットにしぼり取られて退場していく。
 
まして今のように、HFTやアルゴリズムが導入されている相場はボラティリティが高い。世界中の機械が一定の価格になったら、一定の方向にポジションをとることをプログラミングされている、全員がフォロアーのようなものだ。急激に高低が進むのである。予測は不可能だろう。
 
予測が出来ないという点では、マーケットの3ヵ月後も若者の3年後も同じようなものだ。
ではどうすべきか。
 
考えたあげく、結局は各自の哲学しかないと、行き着いた。
どんな方針で、何を目標にしているのかという哲学だ。つまり、どんな人生を望み、そのためにどれだけのコスト(努力と資金と時間)を投資するつもりがあるのか、という各自の哲学だ。
 
それなしに投資をしても、(大学に来ること自体かなり高額な投資)無駄になる。
大学の授業料と時間に費やしただけ「機会費用」に見合うだけのリターンは得られないだろう。
少額の投資でそこそこの人生を望むなら、そういう毎日の過ごし方をするはずだし、多額の投資・多大な努力で標準より高い人生を望む人は、今、そういうふうに時間を使っているだろう。日々の些細なことは気にせず、遠くの高い目標を見て努力しているはずだ。
 
僕もこの夏、少し立ち止まって考えてみるつもりだ。

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