The Poll Winners [ジャズ日記]
The Poll Winners/ Barney Kessel, Shelly Manne and Ray Brown.
2009年12月15日(火)
ジャズギター・トリオの「古典」「教科書」として輝く1枚。ジャズギターが好きな人でこれを何度もききかえした経験がない人はほとんどいないだろう。とくに「Satin Doll」とか定番となったアプローチがある。
組織論の話とトリオの話をつなげると、名手といわれるトリオには、一人ひとりのプレーヤーが角が立っていてしかも全体として調和が取れている。良い組織もまったく同じ構造をしていると言われる。組織の中に個人が埋もれてしまうのではなく、かといって個人が組織の調和を乱すのでもない。
囲い込み型とか、内部労働市場とか、組織志向型と呼ばれる日本の組織は、これまで「個」をむりやりに「組織」にはめ込んできた。まさに出る杭は打たれた。日本型の官僚制企業が産業化してこのかた1世紀もの長い間、世の中を支配してきたのだ。
官僚制の時代が終わりつつある今、良い組織はどのような形態に変わるのだろうか。ひとつのもっとも確率が高い答が「ネットワーク組織」への変化だ。官僚制からネットワークへ、構造が変わるにつれて個人のキャリアパスも変わっていく。
案外日本はネットワーク組織の時代に適合できるのではないか、と僕は楽観視している。もともと日本企業は、欧米企業と異なり、「職務」jobシステムで構築されていない。職務を単位に採用や雇用の管理を行ってこなかった。労働に関する契約なのに、どんな仕事をするかを決めないのだ。単に所属だけを決めて採用する。だから法律家によれば、日本の雇用契約は法律的には世界的に見ると実に特殊なもので、地位設定契約ないしメンバーシップ契約だという説がある(濱口桂一郎『新しい労働社会』岩波書店、2009年)。
その柔軟さがネットワーク組織にはうまくはまるかもしれない。
失敗のモーメント言い訳は、唯一の成功の理由を探してください。
by supra shoes (2011-01-05 13:46)
なるほど...ありがとうございました。
by 教授 (2014-01-01 22:17)