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ソロギターの至福 [ジャズ日記]

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Kenny Burrell/ Tenderly. Solo Guitar Concert. 2011

2012年9月30日(日)
昨日はすばらしいミーティングに出席、充実した一日だった。よい仲間がいて、楽しい仕事ができることを実感する。よい仲間とは、国籍も人種も性別も関係なく、ましてや年齢も職業も無関係だ。僕にとっては、尊敬できる人間はよい仲間だ。
 
大御所ケニー・バレルが敬愛するウエス・モンゴメリーに捧げた名曲。ウエスのデビューアルバムで使われたギターがこの人が貸したものだったという。だからあえてタイトル名の「テンダリー」ではなく2曲目の「ウエスを想って」Remembering Wes(もっといい訳があると思うけど)を紹介したい。
 
尊敬されたウエスも立派だけれど、総計し続けているケリーも立派。人生をゆたかにしてくれるのはこういう人間関係で、けっしてお金や権力ではない。当たり前のことを僕たちはいつも忘れてしまうのだ。そう考えて聴くとよけいにすばらしい曲だ。


素晴らしい人は、いつも自分のスタイルをもっている。悠々と生きている人もいる。ストイックに自分の人生を積み木のように組み立てている人もいる。そういう人たちを僕は20歳代から70歳代まで知っている。彼ら彼女らから、これまで僕なりに学んできた。これからもそうだと思う。
 
反対に、本当の自分のスタイルを何歳になっても持てない人も知っている。そういう人はいつも周囲の評価におびえて生きている。自分のスタイルがないのだから、他人の評価に悲しいほど依存するのだ。そういう人を卑怯だと思わないが、つらいだろうなと思う。哀しいとも思う。
 
年齢を重ねれば人生の達人になれるのだろうか。僕にはわからない。わかっているのは、人はいつまでも20歳ではないということだ。このあいだまでキャンパスを歩いていた人たちが、気がついたら30歳や40歳になっている。人生の達人になっている人もいれば、まわりに振りまわされている人もいる。ただそれだけだ。僕はどうなれるのだろうか、きっと、なれるものにしかなれないだろう。犬がどんなに努力しても猫になれないように。
 
至福の気分で聴くアルバムは、名手ケリー・バレルのソロコンサート「テンダリー」をお勧めしたい。ちょっとしたおしゃべりも彼の温かい性格を感じさせてくれる。アコースティックギターの柔らかくて深い表現力が幸せな気分にしてくれる。

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