君の靴下はどこから来たのか [旅行]
(2008年3月、 ハノイ郊外の靴下工場で)
米国ジョージタウン大学ビジネススクールのピエトラ・リボリ教授に『あなたのTシャツはどこから来たのか?』(東洋経済新報社)という名著がある。
僕はこのブランドものの靴下を作っている工場に来たとき、まっさきにこの本を思い出した。おそらく渋谷や新宿のデパートでそれらしく陳列されれば、彼女たちが作っているブランドものの靴下はそうとうに格好良く見えるだろう。
グローバル化というのは、大企業が国を超えて旺盛な取引を行うというイメージがあるが、その経済取引の現物はたとえばTシャツであり、靴下なのだ。そしてそれは確実に、どこかの国で、誰かの手によって作られている。そして、作った人たちと買う人たちの経済格差は大きい。これがグローバル化の深層だろう。